同志社大学商学部 高橋広行 研究室

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文章構成の練り直し作業について

勢いで作成した文章は,その構成にイマイチしっくりこない事も多いだろう。かくいう私も興味が先に来ることが多く,つい,勢いで書いてしまう。

日にちを置いて客観的に文章を見直すと,流れが分かりにくかったり,ダブっていたり,ストーリー性が低いことも多い。特に事例研究の場合,如何にワクワクするようなケースとして読んで頂けるか?という点が重要である。そのような時は一旦,書いたものを解体するくらいの勇気がいるだろう。

そこで,パラグラフ単位で文章を要約し,その要約と元のパラグラフが一致するように通し番号を付けて書き出して行く。そして,書き出したものを並べて俯瞰(鳥の目)してみると,一緒に論じた方が良さそうなもの,順番を変えた方が良さそうなもの,削除しても良いパラグラフなど,案外,整理できてくる。

次に,何らかのまとまりが出来たものについて,全体構成の順番(流れ)を検討しつつ,まとまり内の順番も考えていく。そうすると,全体がよりわかりやすくなってくるから不思議だ。

遠回りのようで意外と近道(効率的)なのかもしれない。そう言えば,実務家時代,質問項目の順番や流れを先輩にチェックしてもらった時も,印刷して一覧に並べ,順番の検討をした記憶がある。そういった視点で見直すことは,相手(読み手)に対する一番の配慮だろう。行き詰まったら,またこの方法で進めていこうと思う。