同志社大学商学部 高橋広行 研究室

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『カテゴリーの役割と構造 ―ブランドとライフスタイルをつなぐもの—』

▼本書のポイント▼

 消費者の認知世界としてのカテゴリーで議論されてきた3つの概念を統合した「適合的カテゴリー表象」が環境に応じてブランドを認知し,意味付けをなしていくことで構造的かつ主観的にブランドを配置(ポジショニング)していく。このカテゴリーの役割と構造を3つの実証分析によって解明し,そのまとめとしてのカテゴリー概念の統合モデルを提唱した。

表紙のデザインも自分で行いました(RYUKAブルーとKGブルーを意識し,ブランドとライフスタイルをつなぐカテゴリーを表現しています)。
 学位論文提出後に書き貯めたいくつかの論文を追加し,分析対象も増やし全面的に分析し直したため,ゲラの提出が遅れたことに加え,度重なる校正で出版が少し遅れてしまいました。それでも辛抱強く対応して頂いた関西学院大学出版会にはとても感謝しています。
 おかげで納得できる内容となり,また本の内容も頁を進めるにつれて解明していくといった一本のストーリーとしてよりシャープになった気がします。
 石井淳蔵学長からの貴重なアドバイス,および,流通科学研究会の先輩先生方のアドバイスに感謝いたします。

<目次>
第 1 章 問題設定
1 節 問題の所在
2 節 文化・社会とモノの消費
3 節 消費者行動研究アプローチ
4 節 ブランド論の変遷とブランド・マネジメント
5 節 本書におけるカテゴリー概念の位置づけ

第 2 章 カテゴリー構造についての研究
1 節 カテゴリーの定義と系譜
2 節 分類学的なカテゴリー
3 節 グレード化されたカテゴリー
4 節 カテゴリーとブランド・エクイティ
5 節 目的に導かれるカテゴリー
6 節 カテゴリー概念の相互依存
先行研究における課題

第 3 章 実証研究
実証分析の位置づけ
1 節 カテゴリーの構造
2 節 カテゴリーとロイヤルティ
3 節 目的に導かれるカテゴリー

第 4 章 結 論
1 節 インプリケーション
2 節 ディスカッション

 

↓ 自著を語る『理:コトワリ』関西学院大学出版会,2011年,第27巻14頁,掲載内容