同志社大学商学部 高橋広行 研究室

ブログ

国際交流を目的とした模擬商談会

2016年2月17日(水)の午後,同志社大学今出川キャンパス「扶桑館」311号室にて,同志社大学商学部の髙橋広行ゼミは、海外からの研修員(ガーナやコソボ、モロッコなどの7カ国の政府機関、商工会議所などで輸出促進業務の担当者や職員)と合同で、「自国商品PR模擬商談会」を開催した。

このイベントは現在、独立行政法人国際協力機構(JICA)で実施されている2015年度「先進国市場を対象にした輸出振興/マーケティング戦略(A)」の研修活動の一環で,より実践的な輸出振興アプローチの習得のために実施したものである。この研修のコースリーダーを本学商学部の髙橋広行准教授が担当していることから,ゼミと共同で実現することになった。髙橋広行ゼミでは日々,実務の方々に対して商品や販売促進に関する企画提案を実施している。今回の模擬商談会では、海外の研修員が日本で紹介したい自国商品(特産品)のPRを共同で行うことで、日本の実務家の方々に、各国の特産品をよりよく知ってもらう機会をつくることを目的にしている。学生にとっても,海外研修員との国際交流を深めつつ,実務家に評価されるPRについて深く学ぶ機会につながる。

この商談会には、総合小売業のバイヤーやイベント企画,広告・マーケティング会社などの実務経験がある方,または、地域産品・特産品や地域ブランドに関心のある一般の方々にもご参加いただいた。

当日は,各国ごとにブースを設置し,まず各国の研修員が来場者にプレゼンを実施し,その後,学生とともに日本語で特産品を試食・試飲しながら紹介させていただいた。参加した日本人の実務家の方々には,各国の特産品の紹介を聞きながら,その産品に対するアンケート評価(日本語での回答)を実施した。

こういった取り組みは、JICA研修員にとっては実際の日本市場の理解と自国商品の紹介の場となり,地域産品・特産品に関心のある日本人実務家にとっては他国の商品を知る機会,日本人同士の交流を深める場に,学生にとっては,国際交流とともに商談の雰囲気やPRイベントの運営と経験になった。今後の就職にも役立ててほしい。

参考

構成メンバー

研修員:貿易投資に関わる政府機関,商工会議所,民間団体において,貿易振興に携わる者で,現在,輸出促進業務を担当しその経験を有する職員 9名(6ヶ国) 20代から50代の男女

[対象国] ガーナ,コソボ,トルコ,モルドバ,モロッコ,モンテネグロ,アルバニア

実施の背景及び目的

2015年度 JICA課題別研修「先進国市場を対象にした輸出振興/マーケティング戦略(A)」の活動の一環です。こういった途上国では,自国の経済発展に向けた重要な成長戦略の一つとして,輸出振興に注力しておりますが,国内産業の未成熟さから輸出産品の殆どが一次産品です。しかも,それらは地域社会の発展にうまく繋がらず,地域における産業基盤の確立とその付加価値向上と競争力強化が喫緊の課題でもあります。本研修では,日本の地域産業と輸出振興事例などの現場の取り組みを参考にしながら,彼らの自国における「課題解決に向けた活動計画(アクションプラン)」を作成することを目的に研修します。